とんぼ玉・玉もたりは、2006年頃に西村里美さん・裕美さん姉妹によって結成。オリジナルのとんぼ玉制作や展示会、出張制作体験教室など幅広く活躍中。
元々、ガラス工房でガラス器作りを行なっていた裕美さん。ガラス制作に携わる中、小さなガラスの中に独特の世界を作ることに魅力を感じ、吹きガラスを作成していた姉の里美さんと共に『玉もたり』を結成しました。
ガラス作りは体力と根気のいる作業。熱して溶かしたガラスを、棒の先端に巻きつけながらガラス玉を制作します。
熱したガラスは冷めると固まってしまうため、途中で作業を止めることはできません。熱を帯びて赤く染まったガラスからは、色合いを確認しながら作業をする事はできないため、納得の行く作品が完成するまで苦労することもしばしば。しかし、偶然の産物から新しい作品が生まれることもあるそうです。
すべて手つくりでガラス細工を行なっているので、まったく同じ作品を作ることはできません。ガラスの形や輝きの微妙な違いが作品の個性となり、独特の表情を見せてくれるのです。
西村さんが作った作品には、花や動物など可愛らしい作風にとどまらず、個性的な模様や、和のテイストにあふれた作品も少なくありません。ガラスを何層にもコーティングする、色合いにグラデーションで変化をつけるなど、温度管理の難しいガラス細工において高い技術力で、独自の世界観を表現しているのです。
「形の美しさ、使いやすさにこだわっている」と語る西村さんの作品には、デザインだけではなく実用性を兼ね備え、身につけた時の心地よさ、使いやすさを追求。「手にする喜び、使う楽しみを感じられる作品を制作し、お客様にもそれを感じて欲しい」との心を込めて、2人で作品を生み出しています。